龍虎同盟のドラの投稿です。今日はベテラン吉見一起
最優秀防御率1回
最多勝2回
最優秀投手1回
ベストナイン1回
クライマックスシリーズMVP1 1回
月間MVP 2回
5年連続2桁勝利
最多完封勝利4回
ストレート平均球速140キロ前後の右投げ投手がなぜここまでの成績を記録したのか
その理由と、いかに吉見がすごい投手だったかを熱く語りたい
実は速かったストレート
いきなり前言撤回のような見出しになってしまったが
あまり吉見一起について知らないと勘違い、というよりも知られていないこととして
元々トヨタ自動車では140キロ後半のストレートがレポートされている
さらに、2009年までの投球では確かに150キロ近いまっすぐは投げていた
全国的に認知されるようになってきた頃には140キロ後半をバンバン投げるというよりは
140キロ中盤からときには140キロでないぐらいのストレートを針の穴を通すコントロールで投げ分ける投手として認識されていった
アマ時代に大怪我をしているなどいろいろな思惑で投球モデルが変わっていったのだろう
ただ、ドラフト時の本人評価では、コントロールが武器であることが記載されているため、間違いなくコントロールが武器の投手である
針の穴を通すコントロール
これは言うまでもないが、俗に言うコントロールのいい投手の頂点に君臨するのではないかと思うほどコントロールを極めた投手だろう
ストレート、ツーシーム、フォーク、スライダー、カーブ、カットボール
全球種を内外高低全てに投げ分け、フロントドア、バックドアの精度も高い精密機械
プロ野球選手が選ぶコントロール部門ランキングでは何度も上位に君臨している
元祖精密機械の異名で通った北別府学さんも、雑誌の評論では、その当時の吉見の年齢時点でのコントロールは自分より上だと評すほど
正直Youtubeとかでぜひ見ていただきたい笑
吉見の見逃し三振集なんてファンをめちゃくちゃ気持ちよくさせる
当然投げている吉見、取っているキャッチャーも気持ちいいのだろうが
ストライクコールを出す審判が一番気持ちよさそうなイメージ笑
変化球の精度
もちろんストレートが走っていることもあったのだが
意外と変化球の精度、キレ、種類の豊富さはすばらしい
特筆すべきはフォークボール
よく、同級生の浅尾拓也の140キロを超えるフォークボールが当時注目されていたが
落差もキレも、もちろんそのコントロールもすべて吉見のほうがレベルが高かったのではないかと思われる
現在は、全盛期と比較するとそのストレート、コントロール、スタミナ等全て劣っていると見られてもしょうがないが
フォークボールを含めた縦の変化に関しては遜色がない
まだまだ現役につなぎとめているのはこの変化球の精度がひとつの要因ではないかと思っている
修正能力
全盛期の吉見の何が凄かったか?と聞かれたら本当はこれを一番に持っていきたい
よくプロ野球を見ていると、前の試合は好投したのに今日は全然だめ、次回までにピッチングを修正するというものを見かける
また、試合の中でも前の回はすごかったけど、この回は何かイマイチ
次の回までに修正するということもよく見る
18.44 m先の小さな的に投げ分けるピッチングは緻密な体幹操作が必要なため
わずかなズレを修正することはプロでも相当難しいらしい
少し高めに抜けたり、引っかかって低めに落ちたり、ストライクゾーンの高めに集まったり
投手はいかにバッターの打ちにくいゾーンへ投げられるかが大事であるため
ボール先行でバッターが絞りやすくなったり、ストライクゾーンの打ちやすいところにボールが集まると打ち込まれやすくなってしまう
安定感のある一流投手はこの修正能力に長けており
イニング間もしくはイニング中にその修正をはかる
全盛期の吉見はここが凄かった
いくら精密機械といえども試合中に僅かなズレは必ず生じる
吉見投手はその修正をイニング中どころか、ズレてから数球で修正してしまう
基本的に球速のない投手はこの修正が効かない時は本当に打ちやすい絶好球が集中してしまうため
この修正能力が長けていなければシーズン通して長く活躍することはできない
強気の性格
ピッチングスタイルからはなかなか想像しづらいほどの強気の発言の数々
特に対戦相手がエースのときは、試合前の記者への返答時には強気の発言が目立つ
覚えているのは例えば、当時のカープのエースマエケンとの対戦
破竹の勢いで勝ち続けていたマエケンが、次勝ったらあだ名を『まえけん』に変えるという話題が上った際
次の対戦相手であった吉見は奮起し、絶対に『まえけん』に改名させないといった発言をし、見事勝利した
これを何度も繰り返し、結局マエケンは『まえけん』にはならなかった。。。
(改めて字面でみるとよくわからないやり取り笑)
このように相手がエースが相手の時は特に燃えているようで、強気の発言が多い
あと、これを知っているファンは本当に少ないのではと思うが
オールスターでは1イニング目は、ストレートの球速がないにもかかわらず、なぜか全球ストレート勝負をしている笑
そして、あまり注目されている投手ではないため、解説はダルビッシュとかマーくんとかの人気選手のインタビューに映像が回されてしまうため
誰にも注目されていない笑
最近はあまり活躍することはないが、全盛期を知っているファンからするとまだまだ活躍してほしい投手である。
9月13日ベイスターズ戦が2020年初登板になったが、降板後のコメントは
『中日戦に連勝している大貫くんになんとしても黒星をつける投球をしたかった』
とまだまだ強気の発言が続いている
これほど魅力的な選手がもう一華さかせる姿をぜひ見たい
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